2023/5/11に生産者物価指数(総合・コア)が発表されました。
目次
生産者物価指数(PPI)とは?
労働省が発表する生産者物価指数(PPI)は、国内生産者が販売する商品やサービスの価格を測定する指標です。PPIは製造段階別(原材料、中間財、最終財)や品目別、産業別などで分類されています。
https://jp.investing.com/economic-calendar/ppi-238
PPIが上昇していれば、インフレの傾向であり、逆に下落すればデフレの傾向と見ることができます。PPIの変動は連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を推測する手がかりとなる。
特に、コア生産者物価指数(以降PPI)は以下のように説明がされるよ!
PPIの構成要素のうちエネルギー価格と食品価格は季節要因の変動が激しため、これを除いた「コアPPI」を用いることが多いです。
https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E7%94%A3%E8%80%85%E7%89%A9%E4%BE%A1%E6%8C%87%E6%95%B0-1612274
みんなが注目しているCPIは消費者目線のインフレ指標だけど
PPIは生産者目線でのインフレ指標だから
CPIの先行指標の意味合いが強いよ!
総合PPIの商品項目と寄与度
まずは、総合PPIの商品項目を細分化していきましょう。
以下の表は、総合PPIの主要項目と
それぞれが売上に示す割合(寄与度)を示したものだよ!
このデータは米国労働統計局が公開している、生産者物価指数データを参照しているよ!
主に、消費財、サービス、工事に分けられます。詳細は以下の通りです。
詳細は、消費財(食品、エネルギーなど)
サービス(貿易、輸送、個人・民間投資むけサービスなど)に分けられるよ!
総合PPIを確認する際には、寄与度の大きな食品、エネルギー、貿易、その他サービス(消費者・民間投資向けサービス)や、その他消費財に注目することで、インフレ動向を確認することができます。
消費財その他、サービスその他の詳細には以下のようなものが挙げられます。
PPIはCPIの先行指標だから
CPIで大きな変動があった項目が、PPIでどのような変動になっているかに注目してね!
発表結果
生産者物価指数(総合)
以下に、生産者物価指数(総合)の推移と、前月比、前年比の変化率を示します。
総合PPIは昨年6月から下落を続けてきて、2.3%まで下落してきたね!
これは昨年の原油高の影響でエネルギー価格や、輸送コストが
跳ね上がったことが原因なんだ!
FRBの目標インフレ率は2%だから
PPIの視点では、概ね目標を達成したと言えるね!
生産者物価指数(コア)
以下に、生産者物価指数(コア)の推移と、前月比、前年比の変化率を示します。
コアPPIは昨年から上昇を続けているけど
前年比では3.2%と下落しているし、直近は前月比で0.2%以下の月が
増えてきているよ!
FRBの目標の2%を達成するためには
前月比0.2%程度のインフレが望ましいから
目標を達成するまであと少しと言ったところだね!
生産者物価指数(食品)
生産者物価指数(食品)の結果を以下に示します。
インフレ率は前月比マイナスがここ最近は増えてきたね!
CPIも下落傾向にあるから、食品のインフレは沈静化したと言っていいね!
生産者物価指数(エネルギー)
生産者物価指数(エネルギー)の結果を以下に示します。
インフレ率は下落基調の中で、時々反発する動きが続いているね!
4月は上昇したけど、直近のWTI原油価格は下落しているから
5月は下落が予想されるね!これもいい傾向だよ!
生産者物価指数(消費財:その他)
生産者物価指数(消費財:その他)の結果を以下に示します。
インフレ率は0.2%と理想的な水準だね!
コモディティインフレも今月は収まっているから
5月は下落が予想できるね!いい傾向だよ!
生産者物価指数(貿易)
生産者物価指数(貿易)の結果を以下に示します。
貿易サービスのインフレ率は0.5%と高いね
詳しくはわからないけど、従業員の賃金上昇が4月は
大きかったことが影響している可能性があるね。
生産者物価指数(輸送と倉庫)
生産者物価指数(輸送と倉庫)の結果を以下に示します。
輸送コストに関しては、サプライチェーン問題が解決していること
企業の在庫が積み上がっていることから、船舶の輸送コストの縮小
輸送量も減少しているよ!
今後も輸送コストはマイナスになる可能性が高いね!
生産者物価指数(サービス:その他)
生産者物価指数(サービス:その他)の結果を以下に示します。
サービスのインフレの原因は、需要が強いことと
賃金が上昇していることが要因だよ!
FRBも賃金インフレが根強いことを一番警戒しているから
これが0.2%程度に下落するまでは、利下げには踏み切らない可能性が高いよ!
https://jp.investing.com/economic-calendar/average-hourly-earnings-8
生産者物価指数(建設)
生産者物価指数(建設)の結果を以下に示します。
建設業は先月初めてマイナスになったよ!
なお、新築住宅の着工件数や、クリーンエネルギー向けの
建築は未だに盛んだから、工業株(建築資材、金属、重機)を持っている人は要注目だね!
まとめ
今回のPPIをまとめるとこうなるよ!
消費財、輸送費用に関してはインフレは沈静化に成功したと言っていいね!
ただし、貿易とサービス業のインフレが根強いのは、雇用統計で発表されたように
賃金インフレが収まっていないことが原因だと思うね!
FRBの姿勢としては、消費財部門の経済を壊さないよう過度な利上げを避け
賃金インフレを退治するために、サービス業のインフレ率を前月比0.2%で
安定させるまでは利下げに踏み切らないと見るのが自然と思います!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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