
皆さんこんにちは!ひこぐまです!
今日は $NVDA の決算についてレビューしていきます
目次
はじめに
ひこぐまとは何者?
なぜ経済指標と企業決算が重要なのか

決算概要

売上 予想:$6.52B 結果:7.17B🔥 ( beat 10.3% )
EPS 予想:$0.92B 結果:$1.09🔥 ( beat 18.5% )
売上ガイダンス 予想:$7.13B 結果:11B🔥🔥🔥( beat 53% )
売上、EPSがどちらも10%以上
上回ることも素晴らしいのですが
驚くのは売上ガイダンスの53%上回るです
こんな決算滅多にお目にかかれない
間違いなくモンスター決算です。

決算詳細
決算結果(Q1)
初めにCEOのジェンセンハンのコメントを見ていきましょう!

「コンピューター業界は、アクセラレーション コンピューティングと生成 AI という 2 つの移行を同時に経験しています」と NVIDIA の創設者兼 CEO のジェンセン ファンは述べています。
「企業が生成 AI をあらゆる製品、サービス、ビジネス プロセスに適用しようと競う中、導入されている 1 兆ドル規模のグローバル データセンター インフラストラクチャは汎用コンピューティングからアクセラレーテッド コンピューティングに移行することになります。
「当社のデータセンター製品ファミリー全体(H100、Grace CPU、Grace Hopper Superchip、NVLink、Quantum 400 InfiniBand、BlueField-3 DPU)は、現在生産中です。急増する需要に応えるため、供給を大幅に増やしている」と同氏は語った。
CEOのコメント要約
- コンピュータ業界は2つの大きなトレンドにある
- アクセラレーション(一部の計算を、GPU・FPGA・専用チップなどの超高速演算機で処理する)
- 生成AI(人工知能AIにより、自動チャットや画像生成を行う)
- 企業が生成AIをあらゆる製品やサービスに適用しようと競うほど、超高速演算機(NVIDIAのGPU)が売れる
- データセンター向けのGPUやCPUの需要がすごく、生産をめちゃくちゃ増やしている
NVIDIAはアクセラレーション向けのGPU、CPU、専用チップ
さらには、これらのチップをプラットフォーム化した
生成AI向けのソフトウェアを作っているため
全ての分野でNVIDIAの製品は売れると言っています!


決算の概要です!GAAPと、非GAAPがあります。
GAAPは減価償却費や、買収の費用などが含まれますので
企業の運営状況がわかりやすい非GAAPを見ると良いです。
また、前年とは環境が違うので、前四半期で比較しましょう!

四半期概要要約(Q4→Q1)
- 売上:Q4:$6.1B → Q1:$7.2B( Q/Q +19%)🔥🔥
- 粗利益率:Q4:66.1% → Q1:66.8%( Q/Q +0.7%)⭕️
- 営業経費:Q4:$1.76B → Q1:$1.75B( Q/Q -1%)⭕️
- 営業利益:Q4:$2.22B → Q1:$3.05B( Q/Q +37%)🔥🔥🔥🔥
- 当期純利益:Q4:$2.17B → Q1:$2.71B( Q/Q +25%)🔥🔥🔥
3ヶ月の間に、世界が一変したと言っていいでしょう。
年間でも売上+19%になれば立派なのに
営業利益+37%, 純利益+25%は季節性の影響が小さい
半導体セクターにおいてモンスター決算でした!

決算見通し(Q2)
見通しは投資家を驚愕させる
凄まじいものでした。

NVIDIA の 2024 会計年度第 2 四半期の見通しは次のとおりです。
- 売上高はプラスマイナス2%の110億ドルとなる見通し。
- GAAP および非 GAAP の粗利益率は、それぞれ 68.6% および 70.0% プラスまたはマイナス 50 ベーシス ポイントになると予想されます。
- GAAP と非 GAAP の営業費用は、それぞれ約 27 億 1000 万ドルと 19 億ドルになると予想されます。
- GAAP および非 GAAP のその他の収益および費用は、関連会社以外の投資からの損益を除き、約 9,000 万ドルの収益となることが予想されます。
- GAAP および非 GAAP の税率は、個別項目を除いて 14.0% プラスまたはマイナス 1% になると予想されます。
決算見通し要約(Q2)
- 売上:予想:$7.19B → 結果:$11.B( Q/Q +53%)🔥🔥🔥🔥🔥🔥
- 粗利益率:Q1:66.8% → Q2:70%( Q/Q +3.2%)🔥🔥🔥🔥
- 営業経費:Q1:$1.75B → Q1:$1.9B( Q/Q +13%)
売上が3ヶ月で53%増収、粗利率も3.2%改善するため
利益は60%ほど成長する見込みです。
こんな大型銘柄が、こんな決算を出したのは見たことがありません。

ハイライト
データセンター
- 第1四半期の売上高は42億8000万ドルと過去最高となり、前年同期比14%増、前四半期比18%増となった。
- 同社のフルスタック推論ソフトウェアと最新の NVIDIA Ada、NVIDIA Hopper™、および NVIDIA Grace Hopper™ プロセッサを組み合わせた4 つの推論プラットフォームを発売しました。
- Google Cloud が、生成 AI アプリケーションを高速化する新しい NVIDIA L4 Tensor コア GPU を提供する最初のクラウド プロバイダーであると発表しました。
- NVIDIA AI Foundationsを導入し、企業がドメイン固有のタスク用に独自の独自データでトレーニングされたカスタム大規模言語モデルと生成 AI モデルを作成および運用できるようにしました。
- 次世代半導体の設計と製造を加速するコンピュテーショナル リソグラフィー用のNVIDIA cuLitho ソフトウェア ライブラリを発表。
- アマゾン ウェブ サービス、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureなど、NVIDIA H100 Tensor コア GPU に基づく新しい製品とサービスを提供するパートナーを拡大しました。
- ServiceNowと提携して、エンタープライズ IT 全体に生成 AI を構築しました。
- 医療機器向けAIプラットフォーム構築のため、メドトロニックとの提携を発表。
- Project Helixで Dell Technologies と協力し、企業による信頼できる生成 AI アプリケーションの構築と展開を支援するフルスタック ソリューションを提供しました。
- 企業の AI イニシアティブの加速を支援するために、NVIDIA AI Enterprise ソフトウェアをMicrosoft の Azure Machine Learning に統合すると発表しました。
データセンター向け要約
- 売上:Q4→Q1で( Q/Q +18%)🔥🔥
- AI推論向けのソフトウェアとGPUをセットにしたプラットフォームを発売
- AIには学習・推論という2つのフェーズがあり、今までNVIDIAは学習に強かった
- 今回、推論ができるソフトウェアを発表し無敵に
- しかも、おそらくこのソフトはNVIDIAのチップ上でしか動かない(他者の入る隙を与えない)
- つまり、学習・推論・ソフト・ハード全てNVIDIAが独占する環境が整っている
- Google CloudにNVIDIAのTenserコア(AI用に作られた専用チップ)を採用
- Googleは自社でもTensorコアを持っています
- それでもNVIDIAを使ったということは、実質NVIDIAのチップへの敗北宣言と取れます
- AWS、Google Cloud、Azure、Oracle CloudにNVIDIAのTensorコアを提供(パートナーシップ強化)
- クラウドプラットフォーマー全4企業が全てNVIDIAのTensorコアを使うということ
- 他者が入る隙はなく、AIの成長=NVIDIAの成長といった独占的な地位を築いた
- ServicweNow、メドトロニックも提携→大型企業から中堅、小型企業へとどんどんNVIDIAが侵食中
- NVIDIA AI Enterprise ソフトウェアをMicrosoft の Azure Machine Learning に統合する
- マイクロソフトのAzureではNIVIDIAのソフトウェアが使われる
- Azureで学習・推論するにはNVIDIAのソフトウェアが必須で使われる
- 尚且つ、NVIDIAのソフトウェアはNVIDIAのGPU・CPU・専用チップでしか動かない可能性が高い
- つまり、マイクロソフトの環境でAIをやればやるほど、ソフト、ハード全てでNVIDIAが利益を独占する
AIへの先行投資、技術もさることながら
学習・推論・ソフト・ハードも独占し
提携先の大手企業も独占、他社の製品との協調性を
断ち切ったことにより、AIは全てNVIDIAが独占しようとしています。
これは、iPhoneがAndroidとの戦争を制し、独占的な地位を築いたことと
非常に近いものを感じます。それほどすごいことをやっています。

ゲーム
- 第 1 四半期の売上高は 22 億 4,000 万ドルで、前年同期比 38% 減、前四半期比 22% 増でした。
- NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャと DLSS の進歩をもたらす、GPU のGeForce RTX™ 4060 ファミリを 299 ドルから発表しました。
- Ada アーキテクチャに基づいたGeForce RTX 4070 GPUを発売しました。これにより、DLSS 3、リアルタイム レイ トレーシングが可能になり、ほとんどの最新ゲームを 1440p 解像度で 100 フレーム/秒を超える速度で実行できます。
- 36 の DLSS ゲーム タイトルが追加され、ゲームとアプリの総数は 300 になりました。
- Cyberpunk 2077のアップデートで CD PROJEKT RED との協力により、主要なゲーム タイトルで初めてパス トレーシングが利用可能になりました。
- 最初の Microsoft Xbox ゲームであるGears 5を含む、GeForce NOW のゲーム タイトルを 1,600 以上に拡大しました。
ゲーミング向け要約
- 売上:Q4→Q1で( Q/Q +22%)🔥🔥🔥
- 昔からありますNVIDIAのグラフィックボードGeForceの売上が復活
- 在庫問題も底打ちしていると思わせる決算内容でした。
売上が明らかに上昇しています!
在庫がはけてきていると見て取れます!

ビジュアライゼーション(VRなど)
- 第 1 四半期の収益は 2 億 9,500 万ドルで、前年同期比 53% 減、前四半期比 31% 増でした。
- 産業用メタバース アプリケーションの開発と展開向けに、Microsoft Azure で実行されるフルマネージド サービスであるNVIDIA Omniverse™ Cloudを発表しました。
- Microsoft とのコラボレーションを拡大し、Microsoft 365 アプリケーションをOmniverseに接続しました。
- Ada アーキテクチャに基づくモバイルおよびデスクトップ ワークステーション向けの6 つの新しい NVIDIA RTX™ GPUを発表しました。
ビジュアライゼーション向け要約
- 売上:Q4→Q1で( Q/Q +31%)🔥🔥🔥
- メタバースアプリをAzure上で開発・実行できる環境をNVIDIAが提供
- マイクロソフトのメタバース分野もNVIDIAは独占しようとしている
まだまだ小さい売上ですが
AIへの投資を積極的に行っているマイクロソフトは
NVIDIAと強い提携関係を結ぼうとしているので
今後、複数のビジュアライズ、AI分野での提携が
予想される動きとなっています

モビリティ(自動車向け)
- 第 1 四半期の収益は、前年同期比 114%、前四半期比 1% 増の 2 億 9,600 万ドルとなり、過去最高を記録しました。
- 同社の自動車設計獲得パイプラインが、1年前の110億ドルから今後6年間で140億ドルに増加したと発表した。
- 世界有数の電気自動車メーカーBYD が、NVIDIA DRIVE Orin™ の使用を新しいモデルに拡大すると発表しました。
自動車向け要約
- 売上:Q4→Q1で( Q/Q +1%)
- 自動車向け半導体の需要は今後6年で$11Bの売上予想だったが、$14Bに増加すると発表
- 中国の電気自動車メーカーのBYDもNVIDIAを継続して使う
今後6年で、現在の$3B→$14Bに売上が増加すると
NVIDIAの業績の柱となる可能性も高い
まだまだ、NVIDIAの業績は伸びることを予感させます

財務諸表
損益計算書

本四半期の売上は、前年と比較して減収でしたが
昨年は買収解除費用(おそらくARM)が計上されており
利益は今年の方が多くなっています
そのためEPSは今年の方が大きくなっています

貸借対照表

貸借対照表を見るときは株主総資本が増えているかに
注目します。これは、総資産(現金・在庫・設備など)から
負債(借入金・利子など)を引いたものです。
これが+であれば、健全な会社と言えますし、株式資本が増えていれば
健全な経営をしていると評価できます
NVIDIAは資本も+で昨年よりも増えているので会社はかなり健全です

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュフローがーであれば赤字経営、+であれば黒字経営です
特に、営業キャッシュフロー+であれば、ビジネスからの収益が
黒字ということになるので、経営は健全と言えます。
NVIDIAは純利益、営業キャッシュフロー共に+で健全です

GAAP と非 GAAP 財務指標

GAAPベースと、非GAAPベースの利益算出方法があります
GAAPは正式ですが、買収費用や減価償却費を含むので
非GAAPベースの方が、経営状況を写しやすいためこちらを見ることが多いです。
NVIDIAは昨年と比較して非GAAPは減少していますが、Q4と比較すると
大きく改善しているので、現在業績は復調しているということがわかります。

まとめ
NVIDIA決算のまとめにいきましょう!

決算まとめ
- Q1の決算は売上・EPS共に予想を10%以上上回る好決算でした
- 2022/Q4と比較して、20%ほどの増収・増益となり、新波動に入りました
- 特にQ2のガイダンスはモンスター級で、株価は今後数年間さらに上昇する可能性が高い
- データセンター需要がAI・アクセラレータ需要の高まりで絶好調
- AI学習から推論分野も環境を整備し、ソフトウェア、ハードウェアもNVIDIAが独占
- ソフトウェアの売上を伸ばすことでQ2は粗利率を70%にまで引き上げる予測
- NVIDIAのソフトウェアでAIを実行するためにはNVIDIAのチップが必須とすることで競合を排除
- AWS、Azure、Google Cloud、Oracle Cloudと提携を強化し提携先も独占
- 各社がAIを推し進めるたびに、NVIDIAのソフト、ハード以外が使われない独占的地位を形成中
- iPhoneがAndroidと一線を隠し、シェアを独占した状況に似ている
正直、私はこれほどすごい決算は見たことがありません
技術だけでなく、NVIDIAの経営力と、独占に対する意欲に
怖さすら覚えるほどでした
間違いなくモンスター決算でした!

これらのハイテクグロース銘柄は、金融相場で特に上昇しやすい
銘柄です。他にも金融相場で上昇しやすい銘柄について解説した
資料もありますので、こちらもご参照ください!
パフォーマンスも絶好調で、NVIDIAが入っているかチェックしてみてください!

オススメ証券会社
NISAを始めるならネット証券がオススメ!
手数料が小さい商品が買えるし、窓口の勧誘にもあわないから
いい商品が確実に買えるよ!
下のボタンから口座開設してみてね!


楽天証券は私がメインで使っている証券口座なので
特別に開設方法、オススメの商品、積立設定方法など
詳しく記事にまとめているので、上のボタンから
ぜひ開設してみてくださいね!



次回記事
最後まで読んでくれてありがとうございました!
次回分もお楽しみに!

written by 管理人ひこぐま
以上