本投稿は、米国株式市場がしまった後に、株式市場で何があったのかをまとめた記事です。
はじめに
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米国株デイリーまとめ
今日の早見表は以下の通りです。
パフォーマンス
パフォーマンスまとめ
- 主要指数は10年債券利回りが一時4.9%付近に上昇も、4.7%に落ち着き全面高
- 情報技術、半導体、通信などのマグニフィセント7銘柄を中心に大きく上昇。エネルギーセクターは原油の急落により大きく下落
- 金利が乱高下し、新興国は方向感のない展開に
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ヒートマップ
ヒートマップまとめ
- 情報技術、半導体、特にマグニフィセント7銘柄が中心に全体的に大きく上昇。原油価格の急落によりエネルギー株が下落→潮目が変わったかも
- 公益セクターはNEEのみ下落、金利の転換である程度買い戻しが入るかに注目。NEEの配当が3.6%になり非常に魅力的な水準
- 原油が急落したため、エネルギーセクター大幅下落
指数1日の動き
指数一日の動きまとめ
- プレマーケットの時点で10年債券利回りが4.9%程度をピークに急落し、場中も急速に下落したため、株価は力強く上昇した
- 日中も金利は下落し続け、終わってみれば4.7%付近まで下落した
- 引けにかけて少し売られたが、アフターマーケットでは再び上昇に転じている
利上げ見通し
利上げ見通しまとめ
- 利上げ見通しはプレマーケットで金利が上昇後、下落に転じたため、幾分、利上げ確率は下落し、2024/12の利下げ予想も復活した
- 長期にスパイクが起こり、短期的に急上昇してきた金利が、一気に下げる局面に入ったと考察する
- 長期金利の上昇は、今後の中立金利が底上げされ、2.5%の予想を長期間上回ることが懸念されているためと考察する
- 仮に、10年間の中立金利が2.5%→3%に底上げされる場合、長期金利には0.35%ほどのインパクトがある
- FOMC前は10年債券利回りが4.3%であったことを考えると、4.65%前後に達したこの水準がピークの可能性がある
- 現在の水準は4.8%とプレミアムが1.3%となり、重要の1.1~1.2%を上回っているため、今後は上振れ後4.65%水準に戻ると考察する
その他
その他まとめ
- ドル円:先日は介入疑惑があり、147.5円/1ドルまで下落する場面があったが、すぐに盛り返し、再び149円を超えてきている。
- WTI原油:89→84ドルに急落し、これを受けてエネルギーセクターの株価は5%ほど下落した
- VIX:再び20に接近していたが、18まで下落してきており、相場が反転する可能性がある
- Fear & Greed:極度の恐怖(Extream Fear)が継続し19で推移。投資家はビビり倒している。
ニュース
10年米国債利回りが4.9%でスパイクし急落
WTI原油が急落し、下落トレンド入り
経済指標の発表
所感
今日の見出しでは、ADP雇用統計が予想よりも弱かったことから、金利が大幅に下落したというものが多かったが、ADP雇用統計という数字は民間が出している数字であり、国が出している雇用統計との相関はあまりみられない。そのため、予想を大幅に下振れしたからといって、雇用統計が弱いものになるという確信は持てないため、あまり間に受けない方がいいと思います。
今回の金利下落は、個人・機関の債券投資家が、下げが加速し始めた債券の含み損に耐えられなくなり、投げ売りが起こったと考察します。そのため、4.7%を超えた水準から、金利の上昇幅が加速していることが見て取れます。そのため、金利は上昇分を吐き出し、4.6~4.65%程度まで下落してくることが想定されます。一時的に上昇しすぎた金利は、下落時もいきすぎることが往々にしてあるので、一時的に4.5,4.4%まで下落する可能性もあります。これが実現した場合、株価には追い風が吹くことになり、市場の人気銘柄であるAI関連銘柄、BIGテック、ソフトウェア、半導体が先んじて買われる可能性が非常に高いです。
ISM非製造業景況指数のレビュー
所感
初めに、ISM非製造業景況指数とは、飲食店や、宿泊施設などのサービス業における景況指数であり、労働人口は製造業よりも多いため、この景況感が落ち着いてくることをFRBは望んでいるということです。
ISM非製造業景況指数は予想通りの結果であり、内容を確認すると、生産自体は強いが、新規注文や、雇用、在庫量などが下落に転じていることから、今後数ヶ月、経済活動は縮小する可能性が高いことを示唆しています。これはインフレにとって改善に向かう指標ですので、FRBが意図したサービス業インフレの鈍化、賃金インフレの鈍化の後押しになります。これらを見ても、FRBの意図する通りに市場は落ち着いているため、追加利上げの必要は薄いと考えます。
また、業種別の回答では、概ね堅調ではありますが、ここまで加熱してきた宿泊、飲食サービスの価格が全面的に下がってきているという回答がありました。これも、賃金インフレにとってはプラスの材料です。そのほかには、建設関係は「機械請負業者にとっては引き続き有利な状況が続いています」ということなので、おそらくAI、クラウド、ESG向けのサーバを設置する施設の新設が進んでいるのではないかと考察します。そのため、今後、AI関連銘柄、クラウド関連銘柄は好調に推移すると思います。
9月の民間雇用者数は8万9,000人増加し、予想をはるかに下回ったとADPが発表
https://www.cnbc.com/2023/10/04/private-payrolls-rose-89000-in-september-much-fewer-than-expected-adp-says.html
- ADPの報告によると、同月の民間雇用の伸びはわずか8万9,000人で、上方修正された8月の18万人から減少し、ダウ・ジョーンズの予想16万人も下回った。
- 雇用の増加はほぼサービス業によるもので、全体の8万1,000人に寄与した。
- この報告書は、労働省が8月の求人数が予想外に大幅に増加したと発表した翌日に発表された。
所感
ADP雇用統計が大幅に予想を下回ったため、金利が下落したというニュースが出ているように、ADP雇用統計の結果は株価に影響します。しかし、国が出す雇用統計との相関性が薄く、これで雇用統計が弱い数字が出るというのは時期尚早です。先日のJOLTS求職で示されたように、プロフェッショナルサービス分野の雇用が非常に強かったことから、AI関連のエンジニア需要が高まっている可能性があります。そう考えると、雇用統計は強い数字が出る可能性もあるので、過度な楽観は禁物です。
10月はシーズン的に上旬は株価が弱く、下旬から反発し始めるという例年のアノマリーがあります。今は、下落幅よりも上昇幅の方が大きい局面ですので、ポジションを減らしたりせず、下落は積極的に買っていくべきだと思います。底を正確に当てることは誰にもできないので、購入したい銘柄を複数回に分けて購入するなどして、株のポジションを高めておくほうが賢明だと思います。
バイデン氏、12万5000人の借り手に対する90億ドルの学生ローンを取り消す
https://www.cnbc.com/2023/10/04/biden-cancels-9-billion-in-student-debt-for-125000-borrowers-.html
- ジョー・バイデン大統領は水曜日、12万5,000人のアメリカ人に対する90億ドルの学生ローン免除を承認したと発表した。
- この救済は、所得主導の返済計画や公共サービスローンの免除など、同政権がプログラムの数を修正した結果である。
所感
まず、バイデンがなぜこのようなことをするのかについてです。バイデンは民主党なので、基本的に「大きな政府」という政策を掲げています。これは、企業などから得られる増収を、一般庶民に再配分することで、お金の使い道を政府主導で決めるという方針です。共和党はこの逆で「小さな政府」という方針を掲げているため、民主党は増税+再分配、共和党は減税で起業収益の伸ばすという方針です。
このような背景から、民主党は学生や、労働者を支持層に大きく抱えているため、来年の選挙を睨んで、学生の票を確保することが目的と考えられます。そのため、バイデンは度々学生ローンの免除を提案しており、先日は裁判所により否決されましたが、今回は90億ドルの学生ローンを取り消すことに成功したようです。学生ローンはコロナ以降猶予されてきましたが、この9~10月に再開される予定だったはずなので、今、学生ローンに苦しんでる学生は多いと思います。学生ローンの延滞をトリガーとして、景気後退につながる可能性があったために、ここでの学生ローンの免除は、景気後退を後ろにずらし、ゴルディロックス相場が長く続く可能性があることから、株価にはプラスだと思います。
おそらく、ネットワークとエッジというところがFPGA分野(組み込み機器)だと思われます。AMDの組み込み分野が16%成長しているにも関わらず、Intelは利益が半分になっていることから、Intelの経営方針の悪さが伺えます。
S&P500の企業業績確認
基本的に、著名投資家や、アナリスト、ストラテジストの意見は参考にならないことが多いです。数字や、政治、金融政策を自分で判断しながら、投資戦略を考えていきましょう。先日、FACTSETを日本語訳したので、こちら参考にしてください。
チャート
QQQ
所感
QQQは昨日大きく下落しましたが、本日は再び上昇と、下値を切り下げることなく推移しています。日足RSIも再び40を超えてきたので、2度目の買いシグナルが点灯しました。金利がスパイクして、4.9%→4.7%まで下落してきたことを考えると、今後は下落よりも上昇する可能性が大きいと思います。雇用統計の結果次第で、市場は大きく動揺すると思いますが、市場のセンチメントが最悪で、金利が一気に一気に右4.3%→4.9%まで上昇してもNASDAQ100はその日以降ヨコヨコで推移していることを考えれば、これ以上の下落余地は小さいと思います。ここは絶好の買いポイントだと私は
Nvidia
所感
Nvidiaの株価は非常に堅調です。一昨日は大きな陰線を出しましたが、本日は1.2%の上昇でQ2決算後の上昇トレンドの上、ボリンジャーバンド2σの上で推移しており、日足RSIも50に接近していることを考えると、今後は上昇する可能性が高いと考えます。今後は、ボリンジャーバンド2σの上限である$460付近をターゲットに上昇する可能性が高いですが、一時的に赤のトレンドラインでバウンドする可能性もあるかと思います。どちらにしても、AI需要の加速がJOLTS求職からも明らかになったように、業績が上振れる可能性は非常に高いので、この価格は十分にお得だと思います。
SOXL
所感
SOXLは4%以上の強い上昇と、新たな上昇トレンドラインが誕生し、日足RSIが再び40を回復したことで、買いシグナルが点灯しています。今後はボリンジャーバンド2σの中央線を抜いてこれるかが注目になっており、これを上抜けることができれば上限の$22付近まで上昇する可能性が高いです。金利が天井をつけ、今後4.65%付近で安定する場合、ほか指数よりも早く下落に転じてきた半導体銘柄はここから大きく反発すると思います。
今日の米国株まとめは以上です!
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終わりに
長期投資家の皆さんへ
2023/6/21に書いた最新記事です!!
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最後まで読んでくれてありがとうございました!
次回分もお楽しみに!
written by 管理人ひこぐま
以上